会社に Claude Code を導入すると、使い始めの数日で「ここが分からない」という声が出てくることがあります。私の場合、止まったのは難しい操作ではなく、説明する側が言うまでもないと思っている所でした。
先日、私の作業環境に、Google のAIを文字で動かす道具(Gemini CLI)を追加しました。作業そのものは Claude Code に頼んだのですが、その日、止まったり聞き返したりした所を書き出すと、12になりました。この記事では、その記録から、Claude Code の導入で社員がつまずきそうな所と、導入を進める側が先に決めておくことを書きます。
つまずいたのは、操作ではなく「見えない前提」
12の中身を見ると、ほとんどが手順の難しさではありませんでした。知っている人には当たり前で、知らない人には存在すら見えない前提です。たとえば次のようなものです。
- 入れた道具がアプリの一覧に見当たらず、入っていないと思い込む(文字で動かす道具は、一覧に載らないことがある)
- アプリでログインしていても、命令で動かすときは別にログインが要ることがある
- 今回入れた道具は、初めて使うフォルダで「信頼しますか」と確認してきた。止まったのを故障と取り違えやすい
- 説明の動画にある「ここに打って」には、黒い画面に打つものと、Claude Code の会話の欄に打つものがある
どれも、分かってしまえば一言で済みます。ただ、その一言を誰も言わないと、社員の手はそこで止まったままになります。
導入を進める側が先に決めておく3つのこと
1. 道具を入れる作業と、人が持つ手続きを分ける
インストールや設定といった作業そのものは、AIに任せて構いません。一方、契約、鍵(API キー)の発行と保管、アカウントへのログインは、人が行う手続きです。
会社で導入するなら、ここを誰が持つかを先に決めておきます。どの名前で契約するのか。鍵は誰が発行し、どこに保管し、社員のパソコンにはどう渡すのか。鍵の保管と受け渡しの決まりも、このときに一緒に伝えておきます。
2. 操作の前に「何をするか」を言わせる
道具を入れる作業は、画面の上ではほとんど何も起きないまま終わることがあります。使う人には、何が変わったのか分かりません。
今回の作業でも、Claude Code は道具を入れる前の説明を省いていました。あとで振り返らせると、説明が後回しになっていたことを自分で認めています。操作の前に説明させることを、社内の頼み方の決まりにしておくと、社員が置いていかれにくくなります。
3. つまずきやすい所の一覧を、先に渡す
上に挙げたような「見えない前提」は、会社が違っても似ていることが多いと考えています。最初に誰かが止まった所を一覧にしておき、次に使い始める人には、使う前に渡します。止まってから聞くより、先に知っていたほうが、同じ所で時間を使わずに済みます。
説明は、短い版と仕組みの版を両方用意する
社員への説明には、2つの形があるようです。「これを入れれば、こう使える」とだけ伝えれば十分な人と、「中ではこういう仕組みになっているから安心してよい」と聞いて初めて手が動く人です。
どちらが正しいということではありません。短い時間で伝える場では前者、研修のように時間を取れる場では後者、と使い分けます。導入の担当者は、両方を言えるようにしておくと、相手に合わせて説明を選べます。
まとめ
今回の記録で見るかぎり、Claude Code の導入でつまずくのは、操作の難しさより、言われないまま残っている前提でした。道具を入れる作業はAIに任せ、契約・鍵・ログインは誰が持つかを決める。操作の前に説明させる。止まりやすい所は一覧にして先に渡す。この3つを先に置いておくと、使い始めの数日で止まる回数を減らせると考えています。
AIに任せる作業と、人が持つ手続きの分け方から、ご相談いただけます。お問い合わせからお気軽にどうぞ。

