コンテンツを1本、世に出すまでに17の段があります。そのうち「書く」は、1段です。
前に8段、後ろに8段。書く作業は、真ん中の1段だけです。
これは教科書に載っている手順ではありません。13年、健康食品とD2Cの分野で実際に通してきた工程を、あとから数えて並べたものです。
まず17段を全部お見せします。そのうえで、なぜ数えたのか、数えると何が変わるのかを書きます。
材料:17段の全部
| Ⅰ 調べる 6段 |
1 商品選定 2 競合調査 3 キーワード選定 4 市場調査 5 検索数・難易度の調査 6 解析と広告実績の確認 |
| Ⅱ お客様を知る 1段 |
7 レビューの全数読解 |
| Ⅲ 法を通す 1段 |
8 薬機法・景表法チェック |
| Ⅳ 作る 4段 |
9 原稿執筆 10 原稿の精査 11 コンテンツ化 12 画像生成 |
| Ⅴ 出す・測る 5段 |
13 アップロード 14 公開後の検証 15 計測タグの設置 16 広告文の設定 17 広告キーワードの設定 |
9番が「書く」です。1番から8番までは書く前、10番から17番までは書いた後です。
書く前の8段が、いちばん長い
Ⅰ 調べる(6段)
どの商材に、いま出す価値があるか。誰と、どの土俵で戦うか。どの言葉で入ってきてもらうか。その言葉に市場があるか。検索数と競合性はどうか。過去にその言葉で何が起きたか。
6段ありますが、やっていることは1つです。「この1本を出す価値があるかどうか」を、出す前に決めています。
⚠ この6段は、商材が変わると使い回せません。商品ごとに競合が違うからです。ある商材では、競合を12品ぶん実際に買って調べた結果、想定していた強みが4つとも成立しないと分かりました。その時点で、書く内容が変わります。
Ⅱ お客様を知る(1段)
レビューを全部読みます。抜き取りではなく、全数です。累計で1万通以上になりました。
目的は感想を集めることではありません。お客様が実際に使っておられる言葉を拾うためです。こちらが業界の言葉で書いていても、お客様は違う言い方をされます。その差が、検索される言葉との差になります。
Ⅲ 法を通す(1段)
健康食品や医療機器を扱う場合、書いてよい表現の線がどこにあるかを、書く前に決めておきます。書いてから直すと、話の骨組みごと崩れることがあるからです。
修正の実績は数百件単位です。行政からの指摘に対して、100本を超えるコンテンツを精査して対応したこともあります。
9段目が「書く」です
ここまでの8段が終わっていれば、書くのは速いです。誰に、何を、どの言葉で、どこまで言えるかが、もう決まっているからです。
🔴 逆に、8段が終わっていないと、書きながら調べることになります。この2つは同時にできません。調べる頭と書く頭は別で、切り替えるたびに手が止まります。
「記事が書けない」という状態のほとんどは、9段目の問題ではありません。1〜8段のどこかが終わっていない、という問題です。
書いた後にも、8段ある
Ⅳ 作る(10〜12段)
原稿の精査(事実と表現にずれがないか)、コンテンツ化(読める形になっているか)、画像生成(見た瞬間に伝わるか)。
Ⅴ 出す・測る(13〜17段)
アップロード、公開後の検証、計測タグの設置、広告文の設定、広告キーワードの設定。
⭐ 公開は13段目です。ゴールではありません。
公開後の検証(14段目)は、出したものが意図どおりに出ているかを見る段です。ここを飛ばすと、崩れて表示されていることに何年も気づきません。計測タグの設置(15段目)も同じで、あとから測れる状態にしておかないと、その1本が効いたかどうかを永久に言えなくなります。
16・17段目は、広告を出す場合の段です。誰に見せて、誰に見せないか。ここは出さない選択もあるので、17段全部を毎回通すわけではありません。
17段と並行して、ずっと回していたもの
17段は1本ごとの手順です。これとは別に、期間中ずっと止めなかったものが4つあります。
- ヒートマップとセッションデータの日次確認 どこで読むのをやめられているか
- サーチコンソールの継続確認 どの言葉で来ていただいているか
- 🔴 競合の商品を自費で購入し、ステップメールとメールマガジンを全数チェック 届く順番と言い方を、受け取る側として見る
- セミナー受講による更新 手法が変わっていないかを確かめる
3つめは、実際にお金を出して買わないとできません。買った人にしか届かないメールがあるからです。競合のサイトを見るだけでは、そこは見えません。
段を数えると、何が変わるか
1. どこで止まっているかを、言葉にできる
「進んでいません」ではなく「4段目で止まっています」と言えます。止まっている場所が分かれば、次に何をすればいいかも決まります。
2. 見積もりが出せる
1本あたり何段を通すかが決まっていれば、かかる時間の見当がつきます。「たぶん3日くらい」ではなく、段ごとに数えて出します。
3. 人に渡せる
🔴 これがいちばん大きい違いです。
頭の中にあるうちは、自分にしかできません。段に分かれていれば、段ごとに渡せます。「1〜6段はこちらで、7段目からお願いします」という分け方ができます。
実際、担当を引き継ぐときには、手順の解説動画と、その作業のための専用のAIツールを作って渡しました。渡せる形にできたのは、工程が段に分かれていたからです。
この17段の限界
⚠ 17という数字そのものに、意味はありません。
粗く数えれば5段になりますし、細かく数えれば30段になります。数え方で変わります。意味があるのは数ではなく、どの段が抜けやすいかが見えることのほうです。
⚠ そして、これは1つの事業で積み上げた形です。健康食品とD2Cという分野の、通信販売という売り方に合わせた並びになっています。すべての商材に同じ17段が要るかどうかは、確かめていません。
順番も固定ではありません。7段目(お客様を知る)を先にやることもありますし、8段目(法を通す)は書いている最中にも見ます。並びは、通し忘れを防ぐためのものです。
弊社の考え方
成果物ではなく、工程をお見せするようにしています。
できあがったものだけを並べると、それが運で出たのか、手順で出たのかが分かりません。手順が見えていれば、次も同じように出せるかどうかを、見る側が判断できます。
もうひとつ理由があります。同じ材料を見ても、そこから何を拾うかは人によって違います。材料を隠したままでは、その差をお見せできません。だから先に材料を出しています。
この17段を、御社の商材に合わせて組み直すところからご一緒できます。進め方はご一緒するかたちのページに書いています。ご相談はインターネットマーケティングのページ、あるいはお問い合わせからどうぞ。

