ドローンを外で飛ばす前に確かめることは、3つあります。①航空法(国土交通省)②小型無人機等飛行禁止法(警察)③その場所の管理者です。
3つは、べつべつの決まりです。1つでも欠けたら、飛ばせません。そして、2026年7月に、②の範囲が広がりました。
この記事は、飛ばし方を教える記事ではありません。「何を、どこに問い合わせればよいか」までをまとめた、入口の記事です。
3つの決まりと、受け持っているところ
先に、全体を1枚にします。
| 決まり | 受け持つところ | 確かめること |
| ①航空法 | 国土交通省 | その空と、その飛ばし方でよいか。機体の登録はしてあるか |
| ②小型無人機等飛行禁止法 | 警察 | 国の大事な施設の近くではないか |
| ③場所の管理者 | その土地を管理している人 | その土地で、飛ばしてよいか |
⭐ いちばん大事なのは、「受け持つところが3つとも違う」ことです。1つのところで「大丈夫です」と言われても、ほかの2つは、別に確かめます。
①航空法:国土交通省
重さが100g以上の機体(本体とバッテリーを合わせた重さ)は、航空法の「無人航空機」です。2022年6月20日から、100g以上が対象になりました。
飛ばす前に、機体の登録
100g以上の機体は、飛ばす前に、国への機体の登録が要ります。登録は、国土交通省の「ドローン情報基盤システム(DIPS 2.0)」で行います。
許可が要る空と、承認が要る飛ばし方
次の空で飛ばすときは、国の許可が要ります。
- 空港などのまわり
- 緊急用務空域(災害などのとき、その場で指定される空域)
- 地面や水面から150m以上の高さ
- 人口集中地区(人や家が集まる地区)の上
次の飛ばし方をするときは、国の承認が要ります。
- 夜に飛ばす
- 機体を自分の目で直接見ないで飛ばす(目視外)
- 人や物から30m未満で飛ばす
- お祭りやイベントなど、人が集まる催しの上で飛ばす
- 危険物を運ぶ
- 機体から物を落とす
この10のどれかに当たる飛行を、「特定飛行」といいます。国家資格と機体認証があるときの扱いなど、細かい決まりは、国土交通省のページで確かめてください。
問い合わせ先:国土交通省。許可・承認の申請先は、飛ばす空によって、地方航空局(東京・大阪)か、空港事務所(東京・関西)に分かれます。どちらに当たるかも、国土交通省のページに書いてあります。
②小型無人機等飛行禁止法:警察
国会議事堂、首相官邸、皇居、大使館、自衛隊と在日米軍の施設、一部の空港、原子力発電所などと、そのまわりの上空は、飛行が禁止されています。
🔴 2026年7月14日の改正で、そのまわりの範囲が、おおむね300mから、おおむね1,000mに広がりました。前の感覚や、古い記事で数えないようにします。
🔴 航空法の許可も、国家資格も、この法律の根拠にはなりません。管轄が警察の、別の法律だからです。「航空法の地図で何も出なかった」だけでは、足りません。
施設の管理者の同意を得るなどして、例外として飛ばす場合も、飛ばしはじめる48時間前までに、警察への通報が要ります。
問い合わせ先:飛ばす場所を受け持つ警察署。対象の施設の一覧と範囲の地図は、警察庁のページにあります。
③場所の管理者:その土地を受け持つところ
法律の上で飛ばせる空でも、土地には必ず管理する人がいます。飛ばす場所と、離着陸する場所の両方を見ます。
いちばん難しいのは、「どこに問い合わせればよいか」が分からないことです。場所の種類ごとの、おもな問い合わせ先はこうです。
| 場所 | おもな問い合わせ先 |
| 国立公園 | その公園を受け持つ、環境省の事務所 |
| 国定公園・都道府県立の自然公園 | 都道府県の、自然公園の係 |
| 山・森(国有林) | その森を受け持つ、森林管理署 |
| 川・河川敷 | その区間を管理する、国の河川事務所・都道府県・市町村 |
| 海岸・港・漁港 | 都道府県や市町村(港は港湾管理者) |
| 公園・緑地 | 市区町村や都道府県の、公園の係 |
| 道路の上・そば | その場所を受け持つ警察署 |
| 人の土地・建物・施設 | その持ち主や、管理している会社・事務所 |
| どこか分からない | 市区町村の役場 |
⚠ 1つの場所に、管理する人が何人も重なっていることがあります。たとえば、国立公園の中に国有林がある場所では、両方に問い合わせます。
⚠ 申請が要るかどうか、何に気をつけるかは、問い合わせた窓口の担当の方が判断することです。この記事では、先回りして決めつけません。
私が、自分で問い合わせる理由
私は2016年から、沖縄の離島でドローンを飛ばしてきました。始めたころは、人のいない浜で撮っていました。仕事で東京などを撮るようになってから、国の許可を取るようになりました。はじめは行政書士の方にお願いし、そのあと、自分で出せるようになりました。
2026年の冬、北海道の道東で流氷を撮りました。このときは、ChatGPTで管轄を調べ、電話で確かめ、現地に着いてからも電話で確かめました。正直に言うと、すごく大変でした。
⭐ それでも、飛ばす人が、自分で、その場所を受け持つところに問い合わせる。ここがいちばん大事だと考えています。記事を読んで「こうすれば飛ばせるんだ」と思って、問い合わせを省いてしまうのが、いちばん危ないことです。
自分で問い合わせるのが難しい場所では、飛ばさない。そういう決まりのない場所で飛ばせばよい、と私は考えています。
3分で、自分の問い合わせ先が1枚になるアプリ
質問に答えていくと、自分は何を、どこに問い合わせればよいかが1枚にまとまるWebアプリ「飛ばす前の、3つの確認」を作りました。無料で、登録なしでお使いいただけます。答えた内容は、どこにも送られません。
⚠ このアプリは、飛ばしてよいかどうかを判定するものではありません。問い合わせ先に、しっかり問い合わせてから、飛ばしましょう。
この話の限界
- ⚠ この記事は、2026年9月21日に、国土交通省と警察庁の公式のページで確かめた内容です。決まりは、このあとも変わります。飛ばす前に、下の公式のページで確かめてください。
- ⚠ 航空法の決まりは、ここに書いたことだけではありません。飛ばすときに守ること(お酒を飲んだら飛ばさない、飛ばす前に点検する、など)も、法律で決まっています。
- ⚠ 場所の管理者の表は、おもな例です。実際の管理者は、場所ごとに違います。
- ⚠ 私がやってきたことは、私の機体と、私の飛ばし方での話です。同じやり方が、どなたにも当てはまるとは限りません。
弊社の考え方
弊社は、群馬県伊勢崎市を拠点に、ドローンの空撮を行っています。飛行は200時間以上、事故はありません。
撮影のご相談をいただいたときは、まず「その場所で、その飛ばし方ができるか」を、この3つで確かめます。空撮の費用が、この確認で決まる話は、別に書いています(→ ドローン空撮の費用は、飛ぶ時間より先に「その場所が飛ばせるか」で決まります)。
空撮のご相談は、お問い合わせから承っています。お返事は3日以内を目安にしています。
出典(2026年9月21日確認)
- 国土交通省「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
- 国土交通省「無人航空機の対象」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000040.html
- 国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000041.html
- 国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000042.html
- e-Gov法令検索「航空法」(第132条の86) https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231
- 国土交通省「ドローン情報基盤システム(DIPS 2.0)」 https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/portal/top/
- 警察庁「小型無人機等飛行禁止法関係」 https://www.npa.go.jp/bureau/security/kogatamujinki/index.html
- 警察庁「小型無人機等飛行禁止法に基づく対象施設の指定関係」 https://www.npa.go.jp/bureau/security/kogatamujinki/shitei.html
- 警察庁「小型無人機等飛行禁止法に基づく通報手続」 https://www.npa.go.jp/bureau/security/kogatamujinki/tsuhou.html
- 環境省「国立公園」 https://www.env.go.jp/park/
- 林野庁「森林管理局の一覧」 https://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/kyoku_iink.html

